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放送日時 2017-10-21

2017-10-21OA センスは知識で補える 色彩のエキスパート 

番組名:きょうと・人・まち・であいもん

投稿日時 2017-10-21 15:30

出演者情報

株式会社アート・カラー 代表取締役
(一社)きものカラーコーディネーター協会 代表理事  
能口 祥子 様

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私は株式会社アート・カラーにて、「衣・食・住・心」に色彩の効果を活かし、“色から広がる心身共に豊かな生活“をコンセプトに企業、個人様に多様な色彩計画と色彩教育を行っています。幼い頃より着物を着る機会があった私は着物には親しみを持っていましたし、色彩に関する経験から、様々な本を読んで着物のコーディネートを知ろうとしました。しかし、どの本も著者である先生のお好みによるものが掲載されているものでしかありませんでした。参考になるものもなく、模索しながら着ていた私に、美容師の方や呉服屋さんの方が色の組み合わせについて教えてほしいという相談をもちかけられました。
産地や格式による組み合わせでなく、色彩を元としたコーディネートに興味を持っていただいたようでした。そんな時、東京の「月刊アレコレ」(「きものを着る人」が作る、きものの月刊誌です!)という雑誌の編集長の細野美也子さんと出会いました。やはり細野さんもコーディネートが重要であるといわれ、考えを共に「(一社)きものカラーコーディネーター協会」(KICCA)を立ち上げることになりました。
 この協会では、初級、中級、上級の色彩に関する基礎知識講座を開設しています。
モットーは、センスは知識で補える ということです。
着るだけではなく、如何に客観的に美しく見えるか、カラーの基本を念頭におき色の組み合わせをすることでそれぞれの色がどのように美しく見えるかを学習しています。
 この10月で2周年を迎えました。記念イベントでは、色相環を正しく並べるというゲームをしたりコーディネートショウをしたりで大盛況でした。
 また、「陣内久紹きもの展with能口祥子」展示会を11月11日(土)から13日(月)まで行います。蒔絵のように小さなのりの粒をまいて繊細な絵柄を表現する蒔絵友禅作家の陣内久紹さんとのコラボが実現しました。蒔絵という伝統工芸の技に新しい色を吹き込むことで今までに無かったきものが生まれました。まるで夜空に星をちりばめた様な美しさです。
 来春からはさらに幅を広げ、これまでのコーディネーター講師を育成するような本格的な講座だけでなく、一般の方向けに「きもののコーディネート会」をしていきたいと思っています。ご自分の着物をもってきていただき、KICCAの豊富にある帯締、帯揚と色合わせするもので、1枚のきものを何通りにでも着まわせます。この「Re style(リ、スタイル)」は、何回も微妙な色の組あわせを試して知識と感覚を鍛えるKICCAのオリジナルメゾットです。色域が広がり具体的なカラーコーディネートが沢山試せる楽しいものです。