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放送日時 2017-03-18

2017-3-18OA 気心地のよい粋な着物

番組名:きょうと・人・まち・であいもん

投稿日時 2017-03-18 15:50

出演者情報

株式会社 一加 代表取締役 青木 敏和さん

まちづくり委員会 内藤 郁子
後半会員紹介 (株)京都確認検査機構 村田綾子さん

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気心地のよい粋な着物

三条通柳馬場
株式会社 一加 代表取締役 青木 敏和さん

この番組には、2005年12月に、ジュエリーの店「俄」で出演しているのですが、なぜ呉服屋をすることになったかといいますと、2009年に安藤忠雄設計の新社屋が完成し、そのお披露目パーティーを開く際に、私ども夫婦は着物を着よう、ということになったのですが、どこで買おうか、いざ探してみると、小売りで自分たちが気に入るような、今の時代にあった呉服屋さんが意外と少なかった。そんな話を周りの人にしていたら、「いっそのことお前やれや~」と言われ、逆に反対する方も多かったのですが、良いビジネスモデルになれば一つの社会貢献になるかなと思い、もう一度奮起して頑張ろう!と始めて、もう3年になります。
店の名前の『一加』は、コンセプトとしては「二減一加」。二つ減らして新しいものを一つ加えるということなのです。僕から着物を見ていると、ちょっと過飾、飾り過ぎだなぁと感じる部分があったので、もうちょっと控え目な美を提案しています。
着物というものはもう、贅沢品になってしまって、また着付け教室が普及して、かなりキチンとしたプロみたいな着方になってしまいました。昔はもっとラフに着ていたと思うんです。いい加減に着ていた。それを皆が許せた社会背景があったと思うんです。今はそうしていると、着方が悪いとかキチンとしてないと言われます。あんまり小うるさいルールは言わなくなれば、もう少し気楽に着て気楽に楽しめるのかなと思います。地場産業なので、あれもこれもという付加価値、足し算の美学になっていったのだと思います。我々消費者から見たら、そこまで凝ってなくても、その柄は要らん、この色は要らん、と引きたくなるんです。僕も着物を着る機会はまだ少ないのですが、諸先輩から「お前、着物着ぃよ。楽やで。」と言われるんです。これからは男性用ももっと増やしていきたいと思っています。
僕が約40年前に創業したのが蛸薬師高倉で、その当時から三条通はよく通っていたんですが、当時はもっと人通りも少なかった。ここ10年20年で人が多く通るようになって、それはそれで町の賑わいとしていいなと思っています。古い建物もきちんと残しつつ、街並みにあった新たしい建物もできていけばいのかなと思います。是非電線の地中化を実現して頂きたいですね。そうすれば、もっと気持ちよく歩けるのではないかと思います。

感想
とても現代的なシンプルな建物にあるお店で、粋な着物にかっこいい帯を合わせて展示されています。10余年ぶりにお会いした青木さんは、オリジナルの上っ張りをカッコよく羽織って去って行かれました。(内藤郁子)

後半

「着物のアレンジやお花に癒やされています」

(株)京都確認検査機構 村田綾子さん

㈱京都確認検査機構は、主に建築物等の確認申請の審査・中間検査・完了検査業務を京都府から指定を受けて行っています。現在京都では、簡易宿泊施設の申請が近年にはないくらい沢山出ており私どもの業務も忙しいですが、行政側の旅館業の協議が2.3ヶ月待ちで大変だと聞いています。

休日は、楽しい習い事をしてリフレッシュしています。ひとつめは、着物の仕立てです。私の家族は着物が好きで、小さい頃から着物を着ることが多く、母も沢山持っているのですが、私とはサイズが合わないので、母に「仕立て直しをしてみたら?」と言われたのをきっかけに、友人に紹介してもらった和裁教室へ通うことになりました。ちょうど一級建築士資格を取得し、それまで勉強にあてていた時間をもてあましていた頃です。

大阪の先生の元には、私を含め数名通っていますが、他の生徒さんは私の母ぐらいの年代の方ばかりで色んな世間話を聞かせてくれます。どの話しも面白く、時折飴をいただいたりして楽しく学んでいます。持ち帰るのではなく、教室でのみ作業するので、あまりはかどりませんが、進んでいくうちに出来上がる喜びが増していきます。袷の着物は難しいので、単衣や昔の派手な着物を帯に仕立て直したりして、自分で仕立てた着物でお出かけするのを楽しみにしています。

ふたつめは、お花のお稽古です。

一級建築士資格取得の為に通っていた学校の先生に習っています。元々お花が好きだったことも有り、体験してみるとすぐに習いたいと思い先生にお願いしました。

私が教えていただいている草月流は、少し奇抜で派手な感じもしますが「型」にとらわれず、自由に自分らしく花を生ける流派です。

先生が選んでくださる花材は、花や色の組み合わせがとても素敵で「この花にはこの花が合うのか」と勉強になります。花材を家に持ち帰り、家で生けるのが習慣になりました。家に帰るとお花があるという事にとても満足しています。

これからも長く続けていきたいと思います。

感想

着物の仕立てやお花といったとても女性らしい趣味を楽しげに話してくださいました。お聞きしているうち、笑顔の横にお花がぽんぽんと咲くイメージが浮かびとても素敵な女性だと感じました。(小澤 えみ)