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放送日時 2017-11-09

2017-11-9OA 奥野恒久さん(憲法9条京都の会事務局長、龍谷大学政策学部教授)

番組名:京都けんぽうラジオ

投稿日時 2017-11-09 07:10

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先日、憲法9条京都の会事務局長に就任した奥野です。おびえず、ひるまず、元気な構えで対応してゆきたいと考えていますのでよろしくお願いします。
この度の総選挙結果について、選挙制度の問題や野党分裂などいろいろ言いたいことはありますが、政権与党の自公で3分の2をとり、改憲派という勢力が大多数を占めると言う残念な結果になりました。来年夏に改憲発議、来年末に国民投票が目論まれていると言う話もききます。しかし同時に、市民と改憲反対野党がつながり、本物の護憲勢力が国会の中に築かれたことが、今後につながると考えています。
5月3日に安倍首相は、自衛隊を憲法で認知する、9条1項2項はそのままにして3項に自衛隊を明記すると公表しました。これを許すと、第一に、自衛隊の性格が変わります。今までの自衛隊は災害救助・専守防衛の大事な役割をつとめてきましたが、2014年の憲法9条の解釈変更、2015年の安保関連法などによって、世界中に展開するアメリカの軍事活動を支援する軍隊になります。第二に、自衛隊が社会の前面に出て、教育現場、自衛隊のリクルートなど大手を振って出てくるでしょう。第三に、軍と違うやり方で平和を築き問題を解決すという9条の理念を失ってしまいます。
これからの憲法運動は、立憲野党と市民が連携し、戦争のない世界・憲法9条を次の世代に引き継ぎたいというあたり前の声を草の根から表明してゆき、とくに3000万署名に大きく取り組むなかで国民の考える機会をつくって行きたいと考えています。