ここから本文です。

放送日時 2018-02-21

2018-2-23OA 「「元・立誠小学校にあるカフェ空間」

番組名:KYOTO space fountain

投稿日時 2018-02-23 13:15

出演者情報

パーソナリティ) ローバー都市建築事務所
            野村正樹

パートナー)  藤田 瞳

音声

RSS取得

MP3ファイルの再生/ダウンロード

京都市中京区木屋町蛸薬師にある「元・立誠小学校」。1869(明治2)年に下京第六番組小学校として
三条河原町に開校した立誠小学校が、河原町通の拡幅に伴い、現在の校地に移転したのは、1928年
(昭和3年)のことである。当時の小学校としては最先端の、鉄筋コンクリート造3階建の校舎。
ロマネスク様式のデザインが美しいこの建物は、1993年(平成5年)の閉校後も、さまざまなイベント
に活用され、多くの市民に愛されている。
先日、そんな「元・立誠小学校」の職員室を活用したカフェ「トラベリングコーヒー」に訪れる機会
にめぐまれた。立誠小学校のアーチ型の玄関をくぐり真正面にあった職員室。当時の黒板や、床板・窓枠
もそのままに保存され、レトロな雰囲気の中、おいしいコーヒーが楽しめるカフェとして活用されている。
店内で使用されている、椅子やテーブルも全て校内で使用されていたものを再利用。理科室にあった机や
音楽室の机など、うまくレトロ空間に馴染んでいる。
昨年、京都市より発表された、「元立誠小学校の跡地活用」。
計画によると、新施設は「(仮称)ザ・ゲート立誠京都」と呼ばれ、敷地西側に地上8階建て、全200室の
ホテルをメインとした建設計画が進められている。現在の旧校舎は耐震補強工事を行いながら保存・再生
が図られ、外観や内装をうまく生かしながら、新しい施設として活用される予定となっている。
現在、すでに建設工事は始まっており、この「トラベリングコーヒー」の営業も3月10日までとのこと。
京都市最古の鉄筋コンクリート造の校舎でノスタルジックなひとときを過ごすことができた、貴重なひと
ときであった。