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放送日時 2015-02-15

2015-2-7OA 「うつろう時をガラスアートに」 ガラス作家 野田朗子さん

番組名:きょうと・人・まち・であいもん

投稿日時 2015-02-07 15:30

出演者情報

ガラスアーティスト 野田朗子さん

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京都で生まれ、同志社大学・大学院で経済とマーケティングを学んだ後、新聞社に就職しました。その後、東京の大手広告代理店に転職します。忙しい中でも子供のころから好きだった美術は、趣味として丹波の立杭焼やガラス工芸を趣味としてやっていました。

広告はクライアントの為に制作するものですが、自分の手で一から想いをかたちにしたい思いと、人生一度きりと思い切って脱サラしました。退職後、東京ガラス工芸研究所に入学し、技術を習得します。それだけでは物足りなくなって、東京藝術大学大学院を受験。3日間もある試験を突破して2年間、陶芸・金属等様々な素材に触れてガラスの素材の良さを再発見できました。修了後は大阪芸術大学ガラス工芸コースの技術指導員として2年間働いて、京都に戻り西陣に工房を開きました。町家工房では狭いながらもキルンワークや切子など、いろいろな作業をしています。一昨年は京焼・清水焼の伝統的作陶技術を習得する京都府立陶工高等技術専門校で轆轤も学び、陶芸をガラスに生かせないかと試みています。

作品は、大きなオブジェから器、アクセサリーまで幅広く作っています。主な作品のテーマに東京芸大の頃から取り組んでいる蓮があります。蓮の種は何千年もの悠久の時を経ても芽吹き開花します。でも咲いているのはたったの4日間。朝日とともにつぼみが開き、昼ごろには閉じてしまいます。凛としながらもゆったりした時間を感じる蓮。花脈や水面に映った影をガラスの透明感を生かして表現しています。はかない中にも強さがある蓮の生き様と人生を重ねて、これからも作品に表していきたいと考えています。

今後は、ギャラリーや百貨店での展示だけではなく、ホテルやオフィス、店舗等のエントランスのオブジェや照明も手掛けていきたいと思っています。

今年も個展を各地で開催します。京都は高島屋工芸サロン、ギャラリー富小路で7/22~28です。詳しくは、ホームページakikonoda.comをご覧ください。

 

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葉脈から血管へ-Into the Forest-

HP:http://akikonoda.com/

三輪休雪審査員賞/現代工芸大賞/日展には初出展で初入選。第1回藝文京展で京都商工会議所会頭賞と数々受賞されています。蓮モチーフ作品名の“いそがないで”収録終えて腑に落ちました。(桂浩子)