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放送日時 2017-07-15

2017-7-15OA

番組名:きょうと・人・まち・であいもん

投稿日時 2017-07-15 15:30

出演者情報

ちおん舎 西村吉右衛門さん
聞き手 内藤郁子

会員紹介 
一級建築士事務所 優家 河合美由紀さん

音声

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【後半会員紹介のコーナー】

一級建築士事務所 優家(ユウカ) 河合美由紀さん

事務所名を決める時、いろいろと考えあぐねる中で、人に優しい家づくり、という言葉が頭にうかびました。人に優しい家というと、健康住宅やバリアフリー住宅を想像しがちですが、私は、家の中で一番長い時間を過ごされる女性が、そこで居心地よく住みよいと思えることが大事だと考えています。
今、女性が強くなったといわれますが、こと家のことになると、ご主人の意向が優先されるように感じますので、女性(奥さま)がどのような住まい方をしたいのかを、ご自身で気づき、納得していただけるように、お話しを重ねたり、具体的なイメージが湧くよう提案をしています。なにげない雑談の中から、その人が意識されていない思いを探り出せるようなこともあり、そういう時間を大切にしています。特に女性の多くは、建物を建てる上での技術的なことをご存知ないこともあり、なんとなく思ってはいても、そのことを具体的に言葉に表す術をもたれていなかったり、生活の中にある細々した事柄を設計者に伝えることが良いのかどうか迷われることがあります。そのような思いを汲み取って、設計そして施工に反映していければと考えています。
 私の母は難病(後縦靱帯骨化症)を発症し、手術を受けました。医師から転倒だけは避けるよう忠告されていたのですが、田舎の段差だらけの家の中では何度か転んでしまい、その度に身体機能が衰え、寝たきりになってしまいました。父は昔ながらの男性で、病人のために家を改修するといった発想を持ち合わせておらず、一方で母は病気をして家族に迷惑をかけているという負い目から自分の気持ちを伝えられなかったと思います。私にとって父は怖い人でしたので、その時の私の思いを伝えることができなかったのを後悔しています。今の仕事をする中では、その時の私が出来なかったことを誰かのために出来ればと思っています。
 好奇心が旺盛で、納得するまで自分の目で確認したいという気持ちがあります。例えば屋根の工事の時は、マイ地下足袋を履いて上がっていって、屋根の上で職人さんに色んなことを教えてもらっています。これまで仕事を続けている間には、気心の知れた職人さんがお年を召したりご病気になって退職されたりと、一緒に仕事をする人も変わってきています。その都度つどで実際にモノをつくる人に自分の気持ちを伝え、また建主との間に立って、両者のバランスをとるのが難しいと感じているところです。