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放送日時 2019-08-17

2019-8-17OA

番組名:きょうと・人・まち・であいもん

投稿日時 2019-08-17 15:30

出演者情報

〈前半〉ただいま参上のコーナー
関西電力株式会社 水力事業本部 京都水力センター  所長 小野新二さん

〈後半〉建築士会会員紹介のコーナー
広報委員会 橋本光生さん

音声

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〈前半〉ただいま参上のコーナー

関西電力株式会社 水力事業本部 京都水力センター 所長 小野新二さん

-まちづくりは、百年の計で

 蹴上発電所は「琵琶湖疎水」を利用した水路式水力発電所です。日本初の事業用水力発電所として1891年に運転を開始し、その後128年経った今もなお、現役の発電所として電気を送り続けています。水力発電は、CO2排出が極めて少ないクリーンな再生可能エネルギーであり、長期安定的な電力供給と地球温暖化対策というエネルギー政策の課題の解決など、大変重要な電源であると考えています。

 2017年には、世界的な電気・電子技術の専門家組織であるIEEEより『IEEEマイルストーン』に認定されました。日本初の事業用水力発電所であることに加え、発電した電気が京都の街灯や工業用電力、そして日本で初めて営業を開始した電気鉄道(京都電気鉄道)に使われる等、京都ひいては日本の産業の近代化に貢献したことに対し、評価を受けたものです。レンガ造りの旧発電所建屋の正面に刻まれている「功天亮=天功(てんこう)を亮(たす)く」という言葉には「水力エネルギーという天の恵みを人々の暮らしに生かすことこそ、天の意思に叶う」という意味が込められており、先人の強い使命感が受け継がれています。

 2018年からは、より多くの方々に蹴上発電所や水力発電事業について知っていただきたいという思いから、「蹴上発電所見学会」として、普段は立ち入れない発電所の構内へ皆様をご案内する運びとなりました。施設概要説明のあとで、旧発電所と現発電所をご見学いただく約1時間のプログラムです。見学会の詳細や参加申込みはホームページをご覧くださいませ。

 多くの方々が何気なくお使いになられている電気だと思いますが、見学会を契機に、蹴上発電所が京都市や周辺地域の発展に寄与したことについて、沢山の方々に知っていただくとともに、電気や発電所のことを身近に感じていただけるようになれば幸いです。また、琵琶湖疎水記念館という、琵琶湖疎水について理解を深めていただくことができる京都市の施設もすぐ近くにございますので、ぜひ合わせてご覧いただきければと思います。