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環境市民ラジオチーム 下村委津子
7月18日は海の日、みなさん海に思いを馳せる日になったでしょうか?
今回の話しは、サンゴ礁の白化現象が起きているという、少し悲しい話題です。オーストラリアのグレートバリアリーフで2016年には700キロに渡る白化現象がおき、70%近い珊瑚が死滅していたことがわかりました。
そして、今年もやはり白化現象が広範囲で発生しています。
サンゴについては全てが解明されている訳ではありませんが、サンゴと共生している藻類が海水温の上昇により過剰に光合成を行うと、藻がサンゴにとっては有害な物質を吐き出します。それを嫌ってサンゴは藻を身体から吐き出してしまい白化現象が起きることがわかっています。藻と共生しているサンゴにとって大切なパートナーを手放してしまわなければならない現象が続いていているのです。
サンゴ礁の海は、「命のゆりかご」と呼ばれるほど、多様性の宝庫です。この命のゆりかごを守れない限り、私たち人間の暮らしにも大きな影響が着実に近づきます。そして、この白化現象を止める唯一の方法は、パリ協定の目標達成だと科学者たちは言っています。