コスタリカは中米にある人口500万人たらずの小さな国です。1949年に軍隊を廃止して70年になろうとしています。
どうして軍隊を廃止したかというと、廃止を決めた前年の大統領選挙で、野党が勝ったが与党が居すわり、内戦になった。内戦で野党陣営が勝利し、ホセ・フィゲーレス大統領のもとで「憲法で軍隊を持たないという憲法」を定めたのです。当時、世界大戦が終わって、もう戦争を止めようという風潮があったのです。
軍隊を持たないと定めてから、アメリカから再軍備せよとの指示もあったが、それを受け付けませんでした。「武器を持たないことが最大の防御になる」と。1987年には当時のアリアス大統領がノーベル平和賞を受賞しています。
昨年核兵器禁止条約が誕生しましたが、これは2007年にコスタリカとマレーシアが共同提案していたものです。中南米33カ国で非核兵器地帯条約を結んでいますが、他にオーストラリアなど南太平洋やフィリピンなど東南アジア、さらにアフリカなど、世界に非核兵器地帯が広がっています。
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