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放送日時 2017-03-09

2017-3-9OA 長谷川長昭さん(非核の政府を求める京都の会事務局長)

番組名:京都けんぽうラジオ

投稿日時 2017-03-09 07:09

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非核の政府を求める会は、非核三原則(核兵器を作らず、持たず、持ちこませず)を実践する政府を求める、この一点での共同を呼びかけ1986年に誕生した市民団体です。1980年頃から世界で、市民が、核戦争の危険に対して生活している地域・地方から政府を包囲しようとして起こったのが「非核自治体宣言運動」でした。京都では82年に八幡市が、続いて83年に京都市が非核宣言をしました。
非核宣言をした自治体では、宣言を根拠に、小中高生の広島・長崎訪問や被爆者団体の運動への支援、各種の非核平和行事・広報活動が行われてきました。こうした自治体の取り組みは、原水爆禁止世界大会とも連動して、日本の非核平和運動を、世界に誇りうるものにしています。
2011年の福島原発事故を契機に私たちは非核自治体宣言の内容を発展させてはと考えるようになりました。原発で事故がおこれば、大量の放射性物質の拡散によって甚大な被害が発生し、人がその地域に長年にわたって住めなくなり、憲法が保証する「平和的生存権」が否定されてしまう。それまでの「原子力の平和利用」とか「原発の安全神話」に対して厳しい批判の声が広がりました。
こうした状況のもとで、従来の非核宣言の内容を発展させた自治体が現れたのです。東京の多摩市をはじめ,関東や北海道の5つの自治体です。そこでは、核兵器の廃絶や非核三原則の遵守というこれまでの宣言内容を継承しつつ、脱原発をにらみ、自然や環境にやさしい再生エネルギーの推進など、新たなライフスタイルの追求を呼びかけているのです。これらの動きとも相まって、私たちは、非核宣言の「非核」には、核兵器廃絶に加え、核発電所=原子力発電所を無くすことも含めるべきだと考えるようになったのです。私たちが、この新しい非核自治体宣言運動を呼びかけたところ、全国から著名な方の賛同の声を寄せていただいています。池内了さん、安斎育郎さん、上原公子さん、鳥越俊太郎さん、畑田重夫さん、大石吉野さん、池辺晋一郎さんなど全国に広がり始めています。
実は、3.11後、最初に「放射能被害のない」を含めた非核宣言をされたのが、多摩市なのですが、その市長さんに新しい非核宣言への想いを聞く講演会を企画したのです。3月18日午後1時半から会場は教育文化センターホールです。ぜひお越しください。