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放送日時 2015-08-07

2015-8-14OA「庭を大胆に取り込んだ京町家」

番組名:KYOTO space fountain

投稿日時 2015-08-14 13:15

出演者情報

パーソナリティ)
株式会社 ローバー都市建築事務所

間口が狭く、奥行きが深い「うなぎの寝床」とも呼ばれる、細長い敷地に建設さ
れてきた京都の町家。応仁の乱以降、都の再興をおこなった太閤・豊臣 秀吉
が、現在の固定資産税にあたる土地の税金に、間口によって課税する方式を採用
したため、このような細長い敷地形状が形成されるに至ったとも、 一説にはい
われている。
京都の町衆は「うなぎの寝床」に居住するにあたり、敷地内に様々な庭を家のな
かにつくりながら、各部屋への採光や通風を計画すると同時に、高密度 化され
た都市居住環境においても、四季折々の自然を感じることのできる快適な住まい
を構築してきた。中庭や坪庭・通り庭・前庭・玄関庭といった、 多様かつ多彩
な庭空間を取り入れることにより、日々の暮らしを豊かに過ごしてきたのである。
=写真=は前回もご紹介した「伏見の京町家」の再生事例。石灯籠やつくばいで
綺麗に整備された中庭を大胆にLDK空間に取り込む計画となってい る。勾配天井
とのバランスを考えながら視覚的にも美しく連続性のある、居住環境を形成し
た。従前は渡り廊下と水回りであった、中庭に面したスペー スは、新しく家族
の団らんの中心として活用される居心地のいい空間へと再定義されることとなった。
時代の移り変わりと共に変化する、私たちの暮らしのありかた。先人の智恵を引
き継ぎながら新しい工夫を重ねることこそが、伝統の継承となると思え た印象
的なプロジェクトとなった。

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