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放送日時 2019-02-22

2019-2-22OA  「和紙造形の魅力と可能性」

番組名:KYOTO space fountain

投稿日時 2019-02-22 13:15

出演者情報

パーソナリティ) ローバー都市建築事務所

パートナー)  藤田瞳

音声

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京都府出身の 和紙デザイナー、「堀木エリ子」氏の新しいショールームを

訪れる機会に恵まれた。「建築空間に生きる和 紙造形の創造」をテーマ

に幅広く活動する堀木氏の和紙造形は、世界的にも高く評価され、東京

ミッドタウンやペニンシュラ東京・成田国際空港をはじめとして、さまざまな

大型プロ ジェクトにも使用されている。

ショールームに一歩足を踏み入れると、そこには、和紙と光が織り成す

幻想的な情景が目の前に現れ る。=写真。手漉(す)きの和紙が織り成

すその神秘的な魅力 は、見る角度やライティングの強弱によっていろいろ

な表情をみせ、その移ろいと奥深さを新しく知ることとなる。20メートルもの

巨大な和紙や幾層にも重ね て作成された和紙、立体的に作成された和紙

等、従来の技法では作成することのできなかった手漉き和紙の 技法を開発

することにより、和紙造形の可能性を大きく広げることとなった。

堀木氏自身、和紙自体の作品の美しさも大切であるが、むしろ和紙から

放たれる空気感や和紙の後ろにあ る気配をどう創りだすかということも大切

であると考えていると述べている。手漉き和紙を透過してさしこ む柔らかな

光。なんとなく、その光に安らぎと温もりを感じるのは、私たちが慣れ親しん

だ障子越しの光に も似た風景であるからかもしれない。

新しいショールームは、京都市中京区御池高倉南西角「吉忠ビル」4階に

ある。これからの、和紙造形の 持つ魅力とその可能性に深く触れることので

きた素敵なひとときであった。