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放送日時 2016-08-20

2016-8-20OA 京の六地蔵めぐり 徳林庵ご住職 政義大庵師

番組名:きょうと・人・まち・であいもん

投稿日時 2016-08-20 15:30

出演者情報

ただいま参上
ゲスト:徳林庵ご住職 政義大庵師
山とまちと木造建築
ゲスト:鉾井修一京大名誉教授


京の六地蔵めぐり 徳林庵ご住職 政義 大庵師

◇お寺の由来について
 山科地蔵と徳林庵はそれぞれの歴史があります。山科地蔵は、852年小野篁により木幡にある一本の桜の大木から六体の地蔵菩薩が作られたことを起源としています。当初は伏見・大善寺に六体安置されていましたが、約850年前、都の守護を目的に、平清盛と西行法師の手によって京の六街道の入口に一体ずつ分置されたことが六地蔵の起こりです。お寺の歴史はもっと新しく、仁明天皇第四皇子で琵琶法師の祖神・人康親王を祀るために、南禅寺第260世住職の雲英正怡禅師によって1550年に創建されました。山科地蔵はもともと四宮家によって代々護られてきましたが、1706年徳林庵がお世話をすることになり、それに合わせて山手にあったお寺は、現在の場所に移動してきました。
◇地蔵盆と六地蔵信仰
 地蔵信仰は中国などにもありますが、日本のほうが盛んです。その中でも、京都は歴史も古く、「六地蔵めぐり」は地蔵盆の発祥とも言えると思います。
◇「京の六地蔵めぐり」と賑わい
 8月22、23日の2日間をかけて六地蔵を廻る、800年を超える伝統行事です。旧東海道沿いは多くの露店と人で賑わい、そのお祭りの雰囲気の中で徳林庵の地蔵盆は行なわれます。
各寺でいただく地蔵幡を束ねて玄関先に吊しておくと、御利益があると謂われています。
◇徳林庵と地域のつながり
 徳林庵の境内には塀がありません。山科地蔵が安置されている六角堂は、旧東海道に面して建っています。昔から道行く誰でもがすぐにお参りでき、境内で休んだりできるようになっています。安全面から塀を建ててはどうかという話はありますが、「お地蔵さんの働きはすべての人に行き届くものでなければならない」と考えているので、塀は出来るだけ作らないでおこうと思っています。学校前に境内で集まったり、通勤通学で道を通る人が気軽にお参りしたりしているのを見ると、お地蔵さまを地域のみなさんが愛してくださっているのだと感じます。私もお地蔵さまも、みなさんのためにあるべき姿を大切にしていきたいと思っています。

感想
修行指導で京都と山梨を往復しているご住職に、お盆の貴重な時間を頂いて話を伺いました。ご住職は現代彫刻家というご経歴で、徳林庵にも作品があります。お参りの際に、ご覧になってはいかがでしょうか。(松本匠)

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