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放送日時 2015-01-03

2015-1-3OA 新春特別放送

番組名:きょうと・人・まち・であいもん

投稿日時 2015-01-03 15:30

出演者情報

京都府建築士会 会長 衛藤照夫 
同まちづくり委員会 山本晶三
同ラジオ部会 伏木道雄
同ラジオ部会 竹山ナオユキ

音声

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ラジオ新春

・昨年をふりかえって

(衛藤)昨年は、国立競技場の問題が社会的にも大きく取り上げられました。京都でも京都会館について、保存の必要性や建替えの是非など議論になりましたね。
(伏木)岡崎地区は文化の集積地。その時代の新しいものが出来て、それが古びていくという京都らしい土地柄ですので、京都会館には注目しています。
—(竹山)木造の新しい動きは?
(山本)CLT※という新しい材料があります。昨年は建築士会でも岡山県真庭市の工場を訪ねました。京都市内でも、この材料を使ってバス停が作られるなど試みが始まっています。今後はこの動きを広げていくのが課題です。
(衛藤)京都木材会館の建替えでは、CLTと同様の製造法で耐火性能のある材料を使った計画をしました。ちょうど着工したところです。
(竹山)完成が楽しみですね。

—(竹山)空き家対策の条例では何か?
(伏木)京都市では、危険家屋の調査と、空き家利活用の、2つの事業が進められています。調査に協力して思ったのは、建築的なアプローチだけでなく生活や社会福祉的な側面からの視点の大切さです。私達技術者だけでなく市民のみなさんで支える必要性を感じます。
(衛藤)空き家は全国的な課題で、これを有効活用することが街の活性化にもなります。京都では幸いに先進的な取組みがあり、士会の青年部会では六原地区に入ってがんばっている方々も多いです。近く士会連合会からの視察を受入れる予定もあります。
—(竹山)空き家の中には、木造だけでなくRC造もあり、堀川団地もその一つですね。
(衛藤)京大の高田先生は、堀川団地を称して”近代町家”だとおっしゃいました。町家的なものが集まって集合住宅になると。改修事業は興味ふかい試みですし、期待しています。
(山本)条例のことで言えば、これまでは他人が、個人所有の木造住宅について意見をすることは憚られてきました。そこを一歩踏込んで、行政が責任をもって取組んでいくという傾向は、評価できる決断ですね。
(衛藤)建築士会も継続して協力・開発している『平成の京町家』これは新しい木造住宅の姿ですが、一方には、従前の空き家をどうするかという問題もあります。これら新旧全体を見越して動かないと、”木造のまち京都”を実現するのは難しいですね。

・新しい年は

(衛藤)建築士会の全国大会が、京都で2017年に開催されます。昨年8月は、全国大会に向けたキックオフミーティングを催しましたが、今年も同じ8月に、今年はアクションミーティングと銘打ったイベントを予定しています。去年は、士会連合会の三井所会長を含め13名の方による、山—まちー木造建築をつなぐリレートークでした。今年は、特に『山』をクローズアップしたプログラムにする予定です。
(山本)京の山・杣人工房で開催する「京都 木と山の写真コンテスト」に協力しています。山の風景に加えて、木を使った日常や家具や大工さんの姿などの写真を公募したところ、初回の開催ながら80点もの作品が集まりました。1月6日から京都嵯峨芸術大学をお借りし作品展示をします。
(伏木)ラジオでは、来る京都大会のテーマ「山とまちと木造建築」にちなんだゲストをお迎えしてお話を聞くコーナーをはじめ、従前に引き続き震災特別放送、三条特集など予定しています。

(この続きは、ぜひ音源にアクセスしてお楽しみください。放送を聞かれた感想もお待ちしています)
※ クロス・ラミネイテッド・ティンバーの意