出演者情報
ただいま参上!
やくの木と漆の館 館長 高橋治子さん
担当:松田容子
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教えてスペシャリストさん
東洋音響㈱ 代表取締役 窪添唯洋さん
担当:下村委津子・小澤えみ
ただいま参上!
福知山市夜久野町は日本が誇る漆の採取技術を残す数少ない町です。ここで採れる漆は「丹波漆」と呼ばれ、その伝統と技術を守るため、もっと漆のことを知ってもらうために「やくの木と漆の館」が13年前に誕生しました。私は大阪の出身ですが、縁あって丹波の夜久野町でこうして大好きな漆の仕事に就いています。
日本の漆の歴史は意外に古く、六千年以上も前の縄文時代から存在していたことが、遺跡の発掘により知られています。製品としての漆器の生産地は輪島や会津そしてもちろん京都など、多くの名前が挙がります。ところが漆の産地はといえば、全国で30以上あったものが現在、西日本では夜久野町と徳島と岡山くらいしか残っておらず、近畿ではここ夜久野町が唯一の産地です。歴史ある国産漆がなぜ採れなくなったのかは、漆苗木の植栽と保全の問題、それと相まって、漆の樹液を採取する「漆搔き」という技術を持つ人がいなくなったことが大きな原因でしょう。
漆は日常に使う食器から美術品、建築材料にわたって従来より私たちの生活になじんだ自然塗料です。近頃は漆離れが進んでいることが残念です。どなたの家にも食器棚や押し入れの中に何かしら漆の製品がしまいこんであるのではないでしょうか。お正月にしか使うことはないかもしれません。それでも結構ですし、一年に一度でも使って、その魅力を確かめてみてください。扱いもそれほど難しいものではありません。
「やくの木と漆の館」では体験工房を実施しています。体験工房では、小さなお子さんでも短時間に簡単に楽しめるように漆の製品にステンシルで好きな絵柄を付けるというものから、こんなものを作りたいという個別のご要望にお応えして長期間にわたり製作するものまで、職員が心を込めて対応させていただいております。漆はかぶれるのでは?と思われがちですが、工房では安心して扱っていただけるように十分配慮しています。また、古い漆器の修復も行っていますので是非ご相談ください。
夜久野町は京都市内からは車で約2時間、福知山から30分の距離にあります。少し遠いかもしれませんが、「やくの木と漆の館」がある『農匠の郷やくの』は、恵まれた自然の中に、温泉をはじめ地元の食材を活かしたレストラン、化石資料館や手作り体験を楽しめる和菓子屋さん、いつもきれいなお花が楽しめるベゴニア園などがあり、夜久野の魅力をたっぷり味わえること間違いなしです。もちろん、漆の魅力については、私が熱く語らせていただきます!
http://www.city.fukuchiyama.kyoto.jp/life/facilities/culture/000597.html
教えてスペシャリストさん
その名の通り、音に関係する仕事をしております。カラオケ屋と呼ばれたり、業務用音響設備屋やイベント設備屋ともよばれ、音に関係する多様な顔を持っていると思っています。
創業は景気の良い東京オリンピックの年、昭和三十九年で、来年で創立五十年を迎えます。当時からカラオケという言葉はあったものの、現在のようなものでは無く、オーケストラを連れていけない歌い手の方が自らの歌を歌うために使ったと聞いております。
東洋音響のルーツは、喫茶店等人が集まるところにあったジュークボックスです。物心ついた頃から、うちには四十五回転のシングルレコードが当たり前の様に山ほどあり、自分はジュークボックス屋の倅だと思っておりました。そしてそれがずっと続くものだと信じていました。
当時の記憶は鮮明に残っており、まさか、レコードが無くなる時代が来るとは思ってもみませんでしたし、CDが世に出てきた時は衝撃を受けました。
今や懐かしいジュークボックスですが、お金をいれて曲を選ぶと、ウィーンと自動的にレコードが下りてきて曲をならす、その技術が後々のカラオケの技術につながっているのです。
今のカラオケは点数が出るなど様々な思考を凝らしており、喜んだり、時に悲しんだり怒ったりすることもありますが、なにより楽しんで歌ってもらうことが一番ですね。
また、カラオケのようにしっかり音を鳴らすものの他、建築に付帯する様々な音を扱っています。たとえば、美容サロン等の商業施設で流すBGMも音を楽しむ事の一つといえます。どの場所にどのタイプのスピーカーをいくつ配置し、音源は何にするのかを空間により選別します。用途や場所に応じて適正な音質を提供することで、より心地よい空間をつくることが出来ると思います。メインでなくサブとして、メインを盛り立てる役割といえます。
このように、飲食店を中心にホテルや旅館に備えられたバンケットでのカラオケ設備や、各商業施設でのBGMをオペレーションしてきましたが、昨今増えてきたのは、音楽療法として注目されています介護施設への音響設備、映像設備の導入です。
聞くこと、歌うこと、見ることが脳の活性化に良いとされているのです。