出演者情報
パーソナリティ) ローバー都市建築事務所
野村正樹
パートナー) 橋本沙抽里
「宿泊特化型ホテル最前線」
最近、話題のいわゆる「宿泊特化型ホテル」。従前のホテルにみられた、宴会や会議・レストランといった
余分な要素を排除し、ホテル本来の機能である宿泊部門のみを館内に計画し、デザイン性と利便性を両立し
ながら快適で上質な宿泊空間を生み出すことから、新しいタイプのホテル形態として、京都においても現在
多くの計画がすすめられている。
先日、そんな「宿泊特化型ホテル」のひとつである、京都市中京区四条通大宮西入にある「ホテルエムズ・
プラス四条大宮」を訪れる機会に恵まれた。2017年2月19日に開業したばかりのこのホテルは地上9階建て、
総客室数164室を持つ都心型デザイナーズホテルである。館内には通常のシングルルーム・ツインルーム・
ダブルルームといった宿泊室の他にトリプルルーム・和室・和洋室といったタイプの部屋も用意されている。
写真はセミダブルベッドを3組並べたトリプルルームの室内風景。家族連れやグループでも快適に使用でき
るようゆったりとした寝室空間となっている。また、和洋室は、やすらぎの「和」とモダンで快適な「洋」
が融合した空間。京都を訪れる観光客をはじめとするゲストの多彩なニーズに応えるため限られたスペー
スを有効に活用する工夫が各所になされている。
さらに館内には宿泊者専用の朝食ベーカリーカフェが整備され、毎朝、専用のオーブンで焼き上げられた
パンが無料で提供されている。
ビジネスホテルでもシティホテルでもない、第三のホテルともいうべき「宿泊特化型ホテル」。
観光都市・京都において、今後発展を遂げていくであろう、その新しいスタイルの最先端事例に触れるこ
とのできた素敵な空間体験となった。