ここから本文です。

放送日時 2015-12-07

2015-12-11OA 「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」

番組名:KYOTO space fountain

投稿日時 2015-12-11 13:15

音声

RSS取得

MP3ファイルの再生/ダウンロード

「進化する伝統とモダンの融合の"かたち”」

先日、京都嵐山に今年3月に新しく誕生した「翠嵐 ラグジュアリーコレクション ホテル 京都」へと
訪れる機会に恵まれた。平成22年まで、ホテル「嵐亭」とし て営業していた建物を改装した施設である。
渡月橋から、保津川の上流沿いに進 んで行 くと、突き当たりに純和風の歴史を感じる大きな門がみえる。
門の向こ うにひっそりと佇むのが、敷地面積約1630坪のホテル「翠嵐」である。
門をくぐると、まず、きれいな茅葺き屋根の建物が目に入る。
1910年に建造され 「八賞軒」と呼ばれていた建物を再生した水辺の食事処「茶寮 八翠(はっすい)」。
明治時代に8人の詩人が集まり、嵐山の四季を詠んだことから「八賞 軒」の名が付けられたそうである。
この茶寮には、保津川越 しに嵐山の風景を 楽しむことのできるテラス席も完備されており、気軽に立ち
寄ることのできるしつらえとなっている。
さらに進むとその奥には、日本庭園が広がり、その奥にあるのが、男爵川崎正蔵 の別荘として1899年に
建築され、嵐山御殿とも賞された「旧延命 閣」を改装し たレストラン「京 翠嵐(すいらん)」である。
明治時代の建築に現代的な照明 と座席を配し、本物が持つ素晴らしさを体感することのできる空間が
構築されて いる。
この2棟の歴史ある建築物に加え、客室棟は今回新たに3棟建設され、全39室のそれぞれには「月」を
テーマとした空間デザインがなされている。
また日本古来の伝統色である「翡翠」「菫」「藍」などをキーカラーとしたインテリア が施されている
のも興味深い。
今後、京都において多数のホテル建設が予定されている。これからも進化を続け る伝統とモダンの融合
の"かたち”の未来が楽しみである。