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パーソナリティ) ローバー都市建築事務所
野村 正樹
音声
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祇園の 奥座敷として、
美しい石塀が立 ち並ぶこの路地空間は、
伝統的建造物保存地区に も指定され、その保存活用が図られている。
先日そんな「石塀小路」の石塀を調査する機会に恵まれた。
石塀は大別 して、方形の石材を積み上げて築造された下半分の”石垣”
築造された上半分 の”石塀”部分とに分けられている。
プローチする計画となっている。
なぜ、わざわざ使いにくい高台の上に町家を建造するのか? 測量助手であったアメリカ人研修生
は素朴な 疑問を私に投げかけた。
石塀小路の歴史は以外に新しく、
かけての ことである。元々このあたり一帯は、圓徳院の庭園であったが、
当時製茶販売で 富をなした上村恒次郎が譲り受け、
ではどうして、一段高い場所に宅地を計画したのであろうか。
現在は暗渠(あんきょ)となっている東山から流れる菊渓(
であり、雨季になると鉄砲水を周辺に見舞っていた。
上村は元々 あった土地の傾斜を利用しながら、
目線に近い高さまで積み上げられた石塀は、
いる。 防災対策と風情ある町並みを両立させた先人たちの智恵を私たちも
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