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「漢字ミュージアムと旧番組小学校」
京都市東山区八坂神社前、元弥栄中学校跡地に今年新しく開館を迎えた「漢検 漢字博物館・図書館
(通称:漢字ミュージアム)」。6月29日のオープン以来、連日、修学旅行生や観光客らを中心に多くの
入場者で賑わいを見せている。
平成23年(2011)3月に廃校となった、「元弥栄中学校」は、明治2年(1869)に京都の町衆の手で
設立された「番組小学校」64校のうちの下京第33番組小学校にあたり、開校以来142年の歴史を重ね、
多くの卒業生を送り出してきた。旧校舎は昭和初期に建設された鉄筋コンクリート造3階建であり、
塔屋部分にかかる緑青(ろくしょう)色の宝形屋根が印象的で美しい建物であった。
約6100m2のその跡地活用については、京都市が平成25年(2013)に公募型プロポーザルを実施し、
日本能力漢字検定協会を選定。事業方式として60年間にわたる定期借地権方式を採用し、
総事業費は約25億円となっている。
写真は「漢字ミュージアム」の外観写真。大きな間口を上品に活用しながら、現代和のデザインを
格子と庇で表現し、端正なプロポーションを創出している。約800坪もある博物館内では漢字に
関する様々な展示がなされ、体験や遊びを通じて漢字の歴史や文化を学ぶことのできる施設となって
いる。
漢字に関する専門書も約3000冊常備され、年末恒例の「今年の漢字」で揮毫された書も併せて展示
されている。日本で初めての試みとなる「漢字」の博物館。秋の観光シーズンの訪れとともに、一度
足を伸ばしてみてはどうだろうか。
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