出演者情報
パーソナリティ) ローバー都市建築事務所
野村正樹
パートナー) 藤田瞳
先日、京都市東山区・祇園甲部歌舞練場前にある「ライカ京都店」に訪れる機会に恵まれた。
国内7店舗目のライカストアとして、今年3月に開店したばかりの「ライカ京都店」。
東京・銀座に続く2店舗目の路面店であり、国内におけるライカのフラッグシップ店としての位置
づけがなされている。
ライカといえば、160年以上の歴史を誇るドイツの老舗高級カメラブランド。
築100年のお茶屋を再生した店内では、日本伝統の雰囲気を醸し出す店内にライカの現行製品が
フルラインアップで取りそろえられ、ゆったりとした雰囲気が構築されている。坪庭や石灯籠(もその
まま大切に使用されている=写真。2階部分には、元の町家の風情をうまく生かしながらも、大胆に
小屋梁を見せた開放的なフォトギャラリーが展開され、明るく洗練された大空間が特徴的となっている。
またこの「ライカ京都店」においては、京都の老舗企業とのコラボレーションも積極的に展開され
「和とライカ」ともいうべき、独自の取り組みがなさ れていることも興味深い。例えば、店内の壁面やカメラ
バックには、西陣織の老舗「細尾」製のファブリックが使用されている。他にも、ポーチには、京友禅の
老舗「千總」の京友禅柄シルク生地が採用され、京都の老舗「宮脇賣扇庵」の扇子にライカのクラシック
なロゴをあしらったオリジナル扇子も店内で販売されている。
数ある町家再生事例の中にあって、数少ない海外ブランドのフラッグシップ店。新しい京町家再生の
可能性を感じると共に、異文化との親和性に改めて気づいた、ひとときであった。
音声
MP3ファイルの再生/ダウンロード
地域・まちづくりジャンルの最新記事
2024-11-22 放送
2024-11-22 放送
2024-11-22 放送