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パーソナリティ)
株式会社ローバー都市建築事務所
代表取締役 野村正樹
音声
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京都市内の中心部を南北に流れる「堀川」。
その歴史は古く、約1200年前の平安 京造営時に開削されたのが、そのはじまりとされている。
当初 は大内裏造営のために北山連峰の豊富な木材資源の運搬路として利用され、
その後も近世まで、物資の運搬の他、貯木場、農業用水や友禅染など京の 人々の暮らしや産業を支えてきた
現在では、平成21年に完了した「堀川水辺環境整備事業」により、人々が楽しむことのできる、
憩いの親水空間として遊歩道が整備され、川には清流 が流され ている。
遊歩道を歩きながら石垣をみてみると、二条城にほど近い夷橋の北から二条橋の
南までの西側の石垣が、他の綺麗な石垣に比べて、ごつごつとして積み 上げられたような
デザインであることに気がつく。
実は、この約230m間 の石垣は、約500年前の慶長8年(1609)年に完成した
二条城の、築城時に造営された石垣が現在まで残されているのである。
当時、堀川は二条城の外堀としての役目も兼ねていたため、築城にあたり各国の
諸大名が分担してこの石垣の造営にもあたっていたそうである。
俗にいう「天下普請」という、資材の調達から 普請工事までを諸大名に分担させて
造営 する方式が、この二条城でも取り入れ られた。
石垣をよくみてみると「是より北紀州」という作業分担をあらわす銘文や、
様々な目印となるための刻印 が彫られているのを見てとることができる。
堀川の川床に降り立ち、遊歩道を散策してみると、そんな歴史ロマンを身近に感
じることのできる風景が、この二条城前には存在しているのである
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